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Sunday, 27 November 2016

Koji

友人の一人、コウジくんという男が東京を去った
全てを知っているわけではないけれど、そこにはいろんな理由があったんだと思う

おれとコウジくんの出会いは、今でも酒が入るとたまに話に出るくらい少し面白いものだった
あれは今から6年も前、2010年、おれがまだロンドンに住んでいた時だった
その日おれはStockwellというスケートパークで昼にスケートしていて、夜にもう一人その頃ロンドンに住んでいたスケーターのユウヤとSouth bankというスケートパークで合流する予定だった
South bankというスケートパークはスケーターなら一度は映像で見たことがあるかもしれない、古くからある有名なスポットで、近年国が新しい施設を作る為に取り壊す予定になっていたが、世界中のスケーターが反対し、署名を集めてその計画をひっくり返した、今もなお存在するレジェンドスポットと言える場所である
あの場所では数々の奇跡が起きていただろうに、あそこであの日おれたちが出会ったのも奇跡に近かったと思う
その頃、おれが知る限り、ロンドン在住の日本人スケーターはおれとユウヤ、それとマサってやつの3人だった
その日おれはマサと動いていて、South bankで合流した時ユウヤが見たことない日本人のスケーターと滑っていた
それがコージくんだった
その頃コージくんは30前後で脱サラして彼女とスケボー片手に、各国のスケートパークを1年くらいかけて回っていた
ロンドンには数日前に来たと言っていたと思う
普段おれたちがあの時間にSouth bankで滑っていることは稀だったし、なんの情報もなく数日の間だけ滞在していた日本人スケーターとあそこで一緒にいるのは異様な光景だったからよく覚えている
いつものように曇った寒い5月の夜だった

その時は数日間という短い時間だったけど、連絡を取り合っていろんなスケートスポットを紹介した
Osaka daggersのスケートフィルム 'Life + a' にはその頃撮ったロンドンでのコージくんのフッテージが残っている

それから数年後日本に本帰国したおれはなぜかその時数日間過ごしただけのコージくんに連絡をして、一緒に遊ぶようになった
なぜあの時連絡をしようと思ったのかは正直今でもわからない、あの夜の印象的な感じがそうさせたのかもしれない
とにかくそれからおれたちは週末になるとスケートをして飲んで、今は仙台に住んでいるユウヤも度々東京に呼んで、一つ一つは思い出せないくらいの長く濃い時間を一緒に過ごした
おれたちは酒癖はいい方ではないし、そりゃあ思い出したくないような夜もあるけどこうやって自分の中の何かが湧き上がるのを感じられる友人はそう簡単にできるもんじゃない


長い人生の中で色々な人には会うけれどそれでも出会える人は一握り、その中で密に関わりあえる奴なんてそのうちの一粒
この夏に3人でキャンプに行った時、おれたちしかいない森の奥でそんなことを思った

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